仕込んだシードルの瓶詰め

さて、数週間前に仕込んだシードルが発酵を終えましたので
瓶詰めの作業に取り掛かります。

手作り作業のうちで大変なのは、どちらかというと仕込みより瓶詰めです。
結構やることがあるので、手順良く進めていかないと一日仕事になってしまいます。

まずは瓶の消毒です。

市販ビールの空き瓶を使う方法もあるようですが
手作りのものは瓶内で二次発酵を行うので、なるべく専用の強化ガラス瓶を使うのがおすすめです。

というのも、大抵の市販のビールは工場でビール液を詰めたあと、
炭酸を注入して完成させるため、瓶の強度が弱いと二次発酵中の圧力に負けて
割れてしまうこともあるからです。

消毒は、食品専用のエタノールを使う方法もありますが
今回はコスト重視で(笑)食器用漂白剤につけ置きする方法にしました。

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バスタブに清潔な水をはり、食器用漂白剤を規定量入れて、瓶をつけ置きしておきます。
しまう時にきちんと洗ってある瓶なら、10~20分くらいでよいと思います。

消毒が終わったら、ボトルキーパーなどを使って
しっかりと乾かします。

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ボトルキーパーがない場合は、瓶が倒れないように気をつけながら乾かしてください。

瓶があらかた乾いてきたら、次はシードル液にプライミングシュガーを加えていきます。

プライミングシュガーとは、瓶に詰めたシードル液の中で発酵して
炭酸成分を作るために加える糖分で
これを無しで瓶詰めすれば、アップルワインということになります。

プライミングシュガーの量は、シードル液の量によって変わってきますので
必ずラベルに書いてある量を守るようにしましょう。
これを加えすぎると、瓶内の圧力が高まりすぎて、瓶が破損することもありますので
気をつけましょう。

やり方としては、瓶内に規定量の砂糖を入れる方法と
バルク・プライミングといって、シードル液に、鍋で煮溶かした砂糖を加える方法があります。
(今回は氷砂糖を使いました)

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瓶ごとに砂糖を入れる方法よりも、簡単なのはバルク・プライミングですが
溶かした砂糖を樽内に加えて、よく混ざるようにかきまぜるため
ビールの場合は
「おりびき(底に溜まった沈殿物 = おりを除くために、発酵済みのビール液を別樽に移し変える)」
をしてからでないと、底に沈んだ「おり」が舞って、ビール液が濁ってしまうという難点があります。

つまりバルク・プライミングをする場合、樽がもう一つ必要になるわけです。

シードルの場合は、おりがそれほど出ないので
今回は発酵樽にそのまま溶かした砂糖を加えて、バルク・プライミングをしました。

プライミング・シュガーを加える前に、
出来上がったシードル液をチェックします。

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香りを嗅いだり、少し飲んでみて、腐敗臭や異様な味がしないか確かめます。
(もしそういったことがあったら、
残念ながら雑菌が混入した可能性がありますので捨てましょう。健康が第一です。)

今回はシードルとしては色がちょっと濃いんですが(賞味期限の影響ですね・・・)
味や香りは問題なさそうなので、バルク・プライミングをします。

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煮溶かして、少しさました砂糖水を加えたら、清潔なお玉などでよく混ぜます。

プライミングが終われば、いよいよ瓶詰め作業です。
瓶に栓をする王冠は、食品用アルコールでしっかり消毒しておきます。

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シードル液を瓶の口から5cmくらいまで満たしたら
雑菌の混入を防ぐためにも、すぐに栓をしていきましょう。

こんな感じで王冠をセットしたら・・・

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ガチャン!と一気に栓を閉めます。
両側のハンドルを真下にグッと引き下げるだけなので、女性でも簡単に栓ができます。

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王冠の周囲がしっかり締められています。
瓶を逆さにしても液が漏れてこなければ成功です!

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あとはこの調子でどんどん瓶詰めをしていきます。

最初のうちは済んだシードル液がじゃんじゃん出てきますが、
段々と液量が少なくなるにつれ、どうしても少しづつ沈殿物が舞ってきて濁ってきます。

そういうのは印をつけておいて、
二次発酵の度合いを確かめるために利用してしまいます。

シードルの場合、日光の当たらない涼しい場所で、およそ2週間で完成しますので
そのころに、この印をつけた瓶から味見をしていきます。

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今回は印として、瓶の首に紐を巻いておきました。

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全ての瓶詰めが終わったら、あとは日光のあたらない場所で2週間ほど寝かせます。

今回は、果たして美味しいシードルになっているでしょうか?

次回は味見の様子をアップします。

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