今年の3月中旬、チェコ大使館よりお招きをいただき、
チェコビールの試飲パーティーに参加して参りました。
このような弱小サイトの管理人にお声がけ下さったご厚意に甘え、
場違いと知りつつも内心ワクワクで赴いたイベントにて
とても美味しい国産クラフトビアとの出会いがありました。
それが白黒のシャープなラベルが印象的な「ベイピルスナー」です。
横浜の若き醸造士、鈴木真也さんの手からなるクラフトビアで
現在はオンライン販売が主のようですが、予定では今年の7月から工場が稼働、
9月から全国販売の流通網に乗るというお話でした。
なぜチェコビールのパーティで横浜生まれのピルスナーかというと
原料がチェコ産のホップのボヘミアンピルスナーであるためです。
チェコ産の優れたDNAが横浜で美味しく育った・・・そんな感じのビールで
ともかく苦みとコクのバランスが良く、これは材料一切ケチってないな、というか(笑)
真面目で濃くて味わい深い、素晴らしいビールだと思いました。
原産国:日本(神奈川県横浜市)
金額:460円
アルコール分:5.0%
内容量:330ml
460円という価格は、正直言って普段飲み用には少々高額です。
しかし美味しいビールってどんなものだろう?という基準を知りたいなと思ったら
このベイピルスナーはおすすめだと思います。
苦みもありますが強くなく、どこもトガっていないけれど何も足りない要素は無い、
そんな全体的に品よくまとまっている感じが
“ビールの美味しさ基準値”をはかるのにピッタリな気がします。
また現在、日本の法律の不可思議な取り決めのために
ラベルには麦芽使用率95%以上と表記があるにもかかわらず
ベイピルスナーの品目は「発泡酒」となっています。
本来ならおおまかに、麦芽が原料の3分の2を超えたものは「ビール」、
麦芽使用率が3分の2未満は「発泡酒」となりますので
95%以上の麦芽使用率であるベイピルスナーはまぎれもなく「ビール」です。
これは作り手の規模に由来する取り決めのため、現在は発泡酒とせざるを得ないとのことで
まもなく正々堂々「ビール」と名乗れるようになるとのことでした。
つまり全然材料をケチってないどころか、実は大変贅沢な作りのビールなのです。
良いな、美味しいな、と思って飲んでいると、あっという間にビンが空になって
あ~あ、終わっちゃった・・・と、ちょっと寂しくさせられる一本です。